
我が家に待望の第一子が産まれて、ようやく育児にも慣れてきたかと思っていた生後約2か月の頃…。
ある日ふとお腹を見ると息子のおへそが目を疑うほどの「出べそ」になっていました。慌てて病院へ連れていき見てもらったところ、息子は「臍(さい)ヘルニア」だと診断されました。
今回はこの臍ヘルニアの経過について、まとめてみたいと思います。
Contents
臍(さい)ヘルニアとは?

臍ヘルニアとは、おへそが何らかの状態で出ている、いわゆる「でべそ」の状態のこと。
ヘルニア(脱腸)とは、お腹の臓器がお腹の外に飛び出した状態を言いますが、臍ヘルニアは、臍が突出した状態でその中に腸管が飛び出しています。
臍ヘルニアの原因は?
子どもが臍ヘルニアになる大きな原因は、臍(へそ)の緒が取れたあとの穴がふさがっていないことです。
穴がまだ閉じきらない新生児期や乳幼児期に、泣いたりいきんだりしてお腹の内側から強い圧力が加わるとヘルニア(脱腸)を起こしてしまいます。
全ての赤ちゃんは臍ヘルニアを起こす可能性を持っていて、統計上は赤ちゃんの5人〜10人に1人の割合で臍ヘルニアになると言われています。
息子は生後2か月で突然出べそに
初めて息子の出べそに気が付いたのは、生後2が月目に入って2週間ほど経った頃でした。
おむつを替えようとしたらおへそがこんなことに。

少し前までは普通のおへそだったのに、ある日突然大きく膨れ上がっている事に気が付いてぎょっとしました。
まだ生後2か月ということもあり、1日に何度もオムツ替えをするのでお腹の状態を見ることも多いのですが…何らかの前兆があったり徐々に大きくなってきたという感じではなく、本当に「ある日突然」という感じでした。
横からみると完全にぽっこりと飛び出しています。

出っ張っているおへそを押すと、ぐじゅぐじゅといって一時的に引っ込むのですが、泣いてお腹に圧が加わった時にまた出てきてしまいます。
病院を受診
おへその異常が発覚してから数日後、小児形成外科のある大きな病院を予約して診てもらうことにしました。
結果、診断されたのは臍ヘルニア。
と同時に、特に体には害がないので今は何もしなくてもいいと医師から説明を受けました。
それを聞いた私と夫は拍子抜け。
息子の症状は外科的治療をしないと治らないのでは…こんなに小さな体で手術なんてできるんだろうか…という不安でいっぱいでしたが、今すぐに処置する緊急性がないとわかって安心しました。
ですが、今すぐ手術する必要がない反面、「今すぐ治るわけでもない」という側面があるのも事実。
臍ヘルニアは、1歳までに自然治癒する可能性が約80%、2歳までに自然治癒する可能性が約90%あると言われています。
先生がおっしゃるには、お腹の筋肉が発達していくにつれて自然治癒が期待できるので、2歳頃までは治療をせずに経過観察をしていきましょうとのことでした。
ごく稀に「嵌頓(かんとん)」といって、飛び出た腸管がおへその根本ではまって外れなくなることがあるそうで、その場合は緊急手術が必要になりますが、息子の臍ヘルニアの状態はその心配はないという見解でした。
放置か綿球圧迫か
診察室で不安げな顔をしている私に小児外科の先生は引き続きもう一つ対処法を教えてくださいました。
2歳までは基本的に様子見でもいいようですが、もし気になるようなら綿球による圧迫法というものがあるようです。
このような綿球を、へこませたおへその部分にはめ込んで、上からテープで固定するというなんとも原始的な方法です。
この方法の良いところは、自然に放置するより早く良くなるということです。
しかし同時に気になる点もあり、綿球をテープで固定する必要があるので赤ちゃんの皮膚がかぶれる可能性があるということ。
先生はどちらがいいとは言い切らずに、ご両親で決めて対処して下さいとのことでした。
この日の診察はここまでで終了。
家に帰ってからどちらの対処をするか、夫と話し合いました。
何もしないことで治りが遅くなるかもしれない、もしくは治らずに2歳を過ぎて手術をすることになるかもしれない。
その懸念もあったのですが、当時の息子は皮膚がかぶれやすかったこともあり、特に見た目以外の影響がないのならしばらく何もせずに様子を見よう、という結論に至りました。
その後の経過
おへそが出べそであること以外は特に大きなトラブルもなく、いたって健康そのものな息子。
我が家の息子は本当によく泣く子なのですが、泣き叫んだ後は特におへそが大きく出てきているように感じます。
以下、息子の成長と合わせてのおへその変化をまとめていきたいと思います。
生後3か月
さらに出べそが目立ってきた気がします。

横からみたら膨らみがすごい…

出べそが痛々しくてかわいそうだと言って、夫はことあるごとにおへそを指で押して引っ込ませています。
指で押し込むとその時はぐじゅぐじゅと言ってお腹の中に収納されるのですが、時間が経つとまた元通りになるという繰り返しです。
この出っ張ったおへそに腸が飛び出してきているのかと思うと、逆に私は怖くてとてもおへそを触ることができません…。
夫婦で対応方法が正反対です(笑)
生後4か月
ピークが過ぎたのか、ほんの少し(一回りくらい)だけ小さくなった気がします。

綿球+テープの圧迫法をしないかわりに、せめておへそが隠れるハイライズのオムツで圧迫をするという親心(笑)

余談ですがオムツは色々試してみた結果、ナチュラルムーニーかパンパースがハイライズで良さげでした。(どちらも安くない…)
特にナチュラルムーニーのオムツはおへそがすっぽり隠れるくらいの覆われ感なので、何度もリピート購入。
素材もオーガニックコットンなのでお肌にも優しく、値段が高いという所以外はパーフェクトです。
生後5か月
おへそは大きいままですが、抑えなくてもくぼんでいることが増えてきました。

おへそより三段腹が気になる写真…
生後6か月
ほんの少しだけ、おへその存在感が薄くなってきたような気がします。

でべそ具合もマシになってきていると思いますが、私がこのおへそに見慣れてきたせいでもあるかもしれません。
生後7か月
思いっきり泣いた後で見ると、ぽっこりおへそが飛び出しています。

横からみた写真がこちら。

以前よりもほんの少し小さくなってきてはいますが、まだまだ出べそです。
生後8か月
ややコンパクトにはなったような気もしますが、相変わらずぽっこり出ているおへそ。

何だかこのおへそも見慣れたら可愛く思えてきました(笑)
今となっては息子のチャームポイントなのかもしれません。
生後9か月以降、とにかく動き回るのでなかなか写真を撮ることができず…
久しぶりに撮影してみました。
生後11か月
さらにコンパクトになったように感じます。動きも活発になり、お腹の筋肉が発達してきたおかげかもしれません。

でも横から見たらやっぱり出っ張りはありますね。

すっかりこの可愛らしいでべそに愛着がわいてしまって、「綺麗になくなってほしい」という気持ちと、「なくなったら寂しいな」という気持ちが混在しています(笑)
生後12か月
まだ違和感はありますが、だいぶ目立ちにくくなりました。

ちなみに、泣いてもこれ以上おへそが飛び出ることはなくなりました。
生後18か月(1歳半)
久しぶりに写真を撮ってみました。

以前からかなり間が空いてますが、写真を撮ることを忘れるくらい、おそらくおへそが気にならなくなっているということだと思います。
2歳まで様子をみて治らなければ手術するという話もありましたが、もうその必要はないなと感じています。
2歳
成長とともに動きが激しくなり、じっとしていることがないのでなかなか写真を撮るのが難しい…

かなり普通のおへそになったのではないでしょうか。

横から見てもおへその出っ張りは感じなくなりました。
まとめ
綿球で圧迫していればもっと早く、かつもっとキレイな形になっていたのかもしれませんが、何もしていなくても自然と小さくなってくれました。
可愛らしいでべそは個性と言うかチャームポイントにもなるかもしれませんが、無事に治ったらそれはそれでよかったかなとも思います。
臍ヘルニアになった全てのお子様が同じ経過だとは限りませんが、もし今同じお悩みを持つ親御さんがいましたら、我が家の息子の経過が参考になれば嬉しいです。